色白の福々しいお顔に、優しい笑顔が浮かんでいます。
見ているだけで
「ほっこり」する、ちりめん細工の雛飾りです。
装束には古布調の正絹が使われていて、
華やかさの中に、どこか懐かしさも感じる温雅な印象です。
お雛様の装束は、紅色や薄紅色などが多いのですが、こちらは「緋色」。
「緋色」は茜で染めた最も鮮やかな赤色で、紅色や蘇芳などよりも
黄色みがかっている色のことです。
「緋色」の少し薄い色を、「そひ」というのですが、こちらの装束はそちらの方が
近いかもしれません。
「緋色」は、現代でも神社の巫女さんの袴や、野点のお茶会の緋毛氈などで
目にする事が出来ますね。
お内裏様の装束は「二藍」でしょうか。
青みがかった紫色で、藍と紅(またの名を呉れ藍)の二つの藍を掛け合わせて
染められた、平安時代の代表的な色名です。
【お細工物について】
ちりめんの端切れを使った様々な物を「お細工物」といいます。
古くは大奥から始まり、押し絵や摘み細工、切嵌(きりばめ)、木目込(きめこみ)、
裁縫などその手法は様々です。
少し前までは、どの家庭でも少なからず行われていました。
人形細工もその一つですが、小さな布も大切に、「もったいない」と生かす日本人の知恵ですね。
こちらで紹介するお飾りも、すべて手作りのため、描き絵の表情や友禅柄の出具合などに
違いがございます。
商品画像はできるだけ実商品に近い色に合わせておりますが、ご覧になるディスプレイのモニターの
環境により、実際の色と多少異なる場合がございます。
あらかじめご了承ください。
今では自分でつくるのはなかなか大変ですが、京都で一つひとつ手作りされた細工物のぬくもりを、
ぜひ身近に置いて「ほっこり」癒されてください。