夏の風物詩である朝顔を描いた、
手染め麻細タペストリーは和のモダンインテリアを演出します。
上に向かって伸びていく、凛とした姿の清々しい美しさが魅力です。
夏の早朝に漏斗型の花を咲かせる朝顔。
生成色の麻生地に紫や青紫の朝顔が描かれています。
この朝顔の花の色を見ると、「二藍(ふたあい)」という伝統色名が思い浮びます。
二藍(ふたあい)とは、藍の上に紅花を染め重ねた、
明るく渋い青紫色から赤紫色の幅広い紫をさします。
古くは紅のことを『紅藍 』と表記し、色名はこの紅藍と藍の二色の藍で染めたという意味から。
この染色が行われるのは平安時代からで、主に装束の色をさしました。
面白いことに、年齢によってふさわしい「二藍」があり、
若年ほど赤紫色を、壮年ほど青紫色を着ていたそうです。
つまり色で年齢を表していたのです。
『源氏物語』では、“光源氏”が息子の“夕霧”に対し
「紅みの強い二藍では軽く見られる」と嗜める場面があります。
また朝顔は「朝の美人の顔」にその名を由来する、といわれます。
そのため「美人祈願」のご利益があるそうです。
そして、早朝に花を咲かせ昼には萎んでしまうことから、
早起きしないと見れない花ということで「遅刻防止」の願いも込められるとか。
とにもかくにも、目にもすゞやかな夏の風物詩を、
お部屋で気軽に楽しめる素敵なタペストリーです。