今日はクリスマス。
この日を境に、西洋文化から日本文化へとまるで瞬間移動のように景色と心持ちを変える、我が国日本です。
色彩を見比べると、面白い事に配色は似ていますね。
ベースカラーは濃い緑、アソートカラーは鮮やかな赤、アクセントカラーは金や銀。
クリスマスツリーと門松だけを比べてみても、驚くほど色彩配分までがそっくり!
モミの木は松の一種ですから、ともに常緑の植物にもっとも鮮やかに際立つ補色の「赤」との組み合わせはとても美しいですね。
「赤」は生命力の象徴、そして寒い冬に火を連想させる暖かい色、人々を興奮させる色、そして魔除けの色でもあります。
門松に用いられる南天は「難を転ず」につながるだけではなく、古代より赤が邪気を払うとされていたためで、家の玄関に植えられるのも同じ理由です。
また、常緑樹の緑は長寿の象徴の色。
西洋では「エバーグリーン」。
日本の伝統色では松葉のような濃い緑を「常磐色(ときわいろ)」。
老竹のようなくすんだ深緑を「千歳緑(せんさいみどり・ちとせみどり)」。
これらは、常に変わらぬ生命力をもった、延命長寿を願う縁起の良い色名です。
長寿のお祝いや、お見舞い、快気祝いなどに、思いを伝え託すのにふさわしい色といえるでしょう。
今年も残りわずか。